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188bet体育_188bet赌场-【平台官网】×SDGs ~Super Regional University(SRU)への挑戦~

国立大学法人188bet体育_188bet赌场-【平台官网】
学長
受田 浩之
 「星の王子様」で有名なサンテグジュペリは「人間の土地」の中で次のように述べています。
人間であるということは、とりもなおさず責任を持つことだ。人間であるということは、自分に関係がないと思われるような不幸な出来事に対して忸怩たることだ。人間であるということは、自分の僚友が勝ち得た勝利を誇りとすることだ。人間であるということは、自分の石をそこに据えながら、世界の建設に加担していると感じることだ。(「人間の土地」、p. 63、新潮文庫、1955年発行)
 環境問題は「自分事」として捉えることができない「外部性」の壁が目に見えない大きな隘路になっていると考えられます。加えてそれぞれの組織が精一杯頑張ってその克服を目指そうとしても、単独の組織では自ずと取り組みが行き詰ってしまうことが一般的です。それ故に、サンテグジュペリが述べた「責任」を意識するマインドセットと、それぞれの組織の限界を突破していく「パートナーシップ」を最大に展開しながら、適切な仕組みをデザインすることで解決に導いていく「外部性の内部化」が求められるところです。
 一方で、世界中でこれだけの力強い運動が展開されているにもかかわらず、SDGsで設定されているすべての目標が達成できるかどうかは不透明な状況です。すでに2030年への折り返しを過ぎているにもかかわらず、基本目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や基本目標13「気候変動に具体的な対策を」の実現に向けてはその取り組みを一層加速する必要があると言われています。持続可能な世界を目指すSDGsの17の基本目標はそのほぼすべてが環境分野と繋がっています。すべての目標に同時に立ち向かっていくことで、SDGsの達成を実現すると共に、持続可能な環境を取り戻していかなければなりません。
 この観点から本学では自らが実践者として環境問題に立ち向かいながら、「外部性の内部化」に貢献する連携のハブの役割を意識した教育研究を推進しています。Super Regional University (SRU)として「地域を支え、地域を変えることができる大学」を標榜する活動の一環として、地域におけるSDGsの推進役となる努力を続けています。
 本報告書はその達成を目指し、本学の多岐にわたる教育研究活動を通じて貢献していくプロセスを取りまとめた内容です。本学におけるSDGsへの貢献に対する指針や、研究活動とSDGsとの関連分析、SDGs取り組み事例集などで構成されておりますので、それぞれのお立場でご関心のある内容について、各組織が直面している限界を突破することを目指して、本学との実効的な連携をお願いしたいと存じます。
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