地域のロールモデル
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Case.5
研究も子育ても、私らしく
片岡 聡子
Satoko Kataoka

- 所属
- 高知健康科学大学 健康科学部 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
- 略歴
- 松山大学人文学部英語英米文学科を卒業後,アパレル企業に就職.その後,愛媛十全医療学院作業療法学科に社会人入学し,卒業後,山梨リハビリテーション病院に作業療法士として入職.その後,土佐リハビリテーションカレッジ(現:高知健康科学大学)に入職.
広島大学大学院保健学研究科博士課程前期修了(保健学修士).(株)ワークライフバランス認定ワークライフバランスコンサルタント.
現在は,広島大学大学院博士課程後期で,発達障害グレーゾーンの領域を研究中.

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01研究者に進んだきっかけ作業療法士として脳卒中作業療法の奥深さと臨床の楽しさに没入するなかで,臨床現場でみられる作業療法のちからをもっと多職種や一般の方に認知してもらうために,作業療法研究を学ぶ必要性を感じるようになりました。その後,働きながら大学院に進学して,脳卒中の作業療法における作業療法士の思考過程ついて取り組んだのが,最初の研究です。
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02研究の魅力について自分が肌で感じたことを,本当にそうなのか,先人の研究と照らし合わせながら確かめられることです。また,思ってもみなかった新たな発見があることも魅力です。また,研究は一人では成し遂げられないことも多く,仲間と共に作り上げていく過程で,学びが拡大し,人とのつながりが拡がって自分の成長につながるところも魅力だと思います。
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03現在の研究および生活私の研究生活は,家族や大学での業務との調和を図りながら研究に割く時間をいかに捻出するかが,大きなテーマとなっています。オンライン上の女性研究者仲間といつも状況を報告し合い,励まし合いながら頑張ってることも小さな心の支えとなっています。
研究活動は,「こどもとおとなのウェルビーイングとエンパワメント」という壮大なテーマの下,学習の土台となる「きく力」,医療従事者の生涯学習?仕事?家庭の両立,障害を抱える方の子育てについてなど多岐にわたる研究をしています。いずれも,支援が明確になっていない,見落とされがちな人たちを対象にし,それらの方の生きやすさにつながればとの思いを持って行っています。 -
04今取り組んでいる研究世の中には,外から見てわかる障害や困難だけでなく,目に見えない障害や生きづらさを持った方たちがいます。例えば,聴力検査では正常値なのに,ザワザワした教室や音の響く体育館などでは,人の声が聞き取りにくくなる人がいます。見えづらいだけに,支援の手が回っていないことがあります。研究によって,そういった場面での彼らの心や体の負担を知ることで,出来る支援が考えられるかもしれません。
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05研究に携わる仕事を目指す
若い方へメッセージ研究から生み出せることは小さな「点」です。しかし,先人が見つけた「点」に自分の研究で発見した「点」をつなげること,そして次世代の研究にさらに「点」をつないでもらうことで,大きな「線」になり,世の中に役立つものとなっていきます。小さな「点」をつくる作業は地味ですが,形になったときの達成感は大きいです。 -
06日常で大切にしている時間家族との時間と,自分の健康管理の時間です。日々忙しく過ごすことが多いので,仕事以外の時間は,リラックスして過ごすように心掛けています。家族とのおしゃべりの時間をたっぷりとり,軽い運動をすることで,オンとオフの切り替えができています。どんな時も,自分の心と身体の声をしっかり聴いて,まずは自分を大切にしたいと思っています。そうすることで,最終的には家族や仕事のためにもなると思っています。



1日の過ごし方
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5:55起床
朝食?家事?メールチェック -
8:45出勤
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10:40授業
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12:10昼休み
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13:30会議
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15:00学生対応
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16:00執筆?資料作成 等
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18:00退勤?家事?運動
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19:30夕食
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20:00団らん
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21:00入浴?子ども達と勉強?PC作業
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23:00就寝