◆海洋コア国際研究所の佐野有司所長らの研究成果が「Nature Communications」誌に掲載されました

公開日 2025年11月27日

能登半島北東部の温泉?深層地下水の定期観測が深部流体の

起源と188bet体育_188bet赌场-【平台官网】6年能登半島地震に先立つ変動を明らかにした

 

 2024年1月1日に発生した188bet体育_188bet赌场-【平台官网】6年能登半島地震以前から、能登半島北東部では長期的な群発地震が観測されていました。富山大学?188bet体育_188bet赌场-【平台官网】?東京大学?金沢大学などからなる研究チームは、2022年から定期的に能登半島北東部の温泉?深層地下水を調査して、ヘリウム同位体比(3He/4He比)※1の時間変動を観測しました。観測された高い3He/4He比と地震波トモグラフィ※2は、マントルから上昇した流体が群発地震に関与したことを示唆しています。また、188bet体育_188bet赌场-【平台官网】6年能登半島地震に先立つ3He/4He比の低下は、ひずみの変化に伴い変形した帯水層の岩石からの脱ガスに起因するものと考えられます。

 本研究成果は、Nature Communications誌にて 2025年11月26日(水)(日本時間)に掲載されました。

 

プレスリリース_能登ヘリウム[PDF:836KB]

 

図:調査地点

丸印は本研究の調査地点を示し、定期観測を行ったサイト #1 ASY, #2 TKR は北東部に位置します。星印は2023年5月に発生したM6.5地震、2024年1日に発生したM7.6地震の震央を示します。破線の円で囲まれた領域は、震源集中域Clusters S, W, N, NE (Amezawa et al., 2023, Geophys. Res. Lett.; Nishimura et al., 2023, Sci. Rep.)を示します。黒線は活断層(井上?岡村 (2010) 地質調査総合センター; 尾崎 (2010) 地質調査総合センター)です。本図は「地理院地図(電子国土Web)」(国土地理院; https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html)で出力したベースマップを修正して作成しました。

 

※1)3He/4He比

ヘリウムの安定同位体比をこのように表します。ヘリウムには質量数3と4の安定同位体が存在し、主に3Heは地球形成時に宇宙空間から固体地球内部に取り込まれた始原的な成分、4Heはウランやトリウムの放射壊変で生成されたα粒子です。3He/4He比はマントルでは高く、地殻では低いため、温泉?地下水中の3He/4He比を測定することによってヘリウムの起源を解析することができます。

 

※2)地震波トモグラフィ

 地震波の到着時刻データを用いて、地下の地震波速度構造を推定する手法です。地震波速度は物質の密度などに応じて変動するため、地下の構造を調査する上で有用です。

 

【発表詳細】

題目:Helium isotope anomaly in groundwater prior to the 2024 Noto Peninsula earthquake

 

著者:Takanori Kagoshima, Yuji Sano, Naoto Takahata, Yume Kawamoto, Tomo Shibata, Ying Li, Tomoaki Morishita, Yoshihiro Hiramatsu, Junichi Nakajima

 

掲載誌:Nature Communications

DOI:10.1038/s41467-025-65717-9

 

発表日時:2025年11月26日

 

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