【留学体験記】Ci vediamo ancora!第4回涙腺崩壊(阿曽佑也くん)

公開日 2014年2月4日

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「イタリア留学中で一番心に残っている日はいつか?」と問われれば、迷わず

「サマースクールの最終日」と答えるでしょう。

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なぜかと言うと、大泣きしたから(笑)。

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サマースクールの最終日には、パオラ先生から直接サマースクール修了証明書がもらえるのですが、その時点で、涙腺は崩壊寸前。

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※サマースクール修了証明書?

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他の参加者はパオラ先生やグループワークで同じ班だった人たちと写真を撮ったりしている中、僕は一人でイスに座っていました。 

大槻先生に呼ばれても動きませんでした。

絶対に泣いてしまうと思ったから。

?どうにかその場をやり過ごし、その後の打ち上げパーティーに参加し、楽しんでいました。

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?でも、一番お世話になっていた立命館大学の豊田さんと保川さんに

「良く頑張ってたね、すごいと思う」と褒めてもらえた瞬間、僕の涙腺は崩壊しました。

?そこからの記憶はすごくあいまいです^^;

自分でも何が悔しくて泣いたのか、うれしくて泣いたのか、分かりませんでした。

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?でも、今思うと、ずっと張っていた緊張の糸が解けた瞬間だったのだと思います。

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僕が参加したサマースクールは、若手研究者を育てることが目的で、テーマは「文化遺産の防災」についてでした。

?そのため、参加者は防災について学んでいる院生がほとんどで、学部生は自分だけという状況でした。

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     ※プロシーディングにのった自己紹介?研究紹介です。

?まぁ、院生といっても、タイ人が7~8人ほどいて、日本人は4人ほどという状態でした。

立命館大学の院生が参加すると聞いて、日本人を想像していた淡い期待はもろくも崩れ去って行きました。

?10日間ほどの日程で、最初の2日間は様々な国の防災に関する研究者?専門家の方々によるプレゼンや院生達の研究発表などがありました。

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※サマースクールのスケジュールです。朝9時から夕方6時まで! 途中何度かコーヒーブレイクが入ります笑

?そしてその後、メイン188bet体育_188bet赌场-【平台官网】であるグループワークがはじまりました。

?グループワークのテーマは、

1.カリアリ地方特有の自然災害に対する防災を考えること

2.ゲーミングシュミレーションを使うこと

でした。

?防災など学んだこともないし、ゲーミングシュミレーションもサマースクールが始まるまで聞いたこともないグループワークに参加しろと言われても、、、、

と思っていましたが、数少ない日本人のいるグループに入れば、なんとかなるんじゃないかという淡い期待(ニ回目)も抱いていました。

?しかし、今回もまた淡い期待は崩れ去って行きました。

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結局自分の班は、タイ人4人、英語の話せない日本人院生1人というメンバーになりました。といっても最初の方は、日常会話程度ならできる僕としてはとても楽しむことができました。

?まずは、カリアリの現状を知るためのフィールドワーク

バカンスの地として有名なカリアリを自転車で現地調査です!

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カリアリで一番のビーチ!

このビーチは、50年後ぐらいには浸食されなくなると予想されています。

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?野生のフラミンゴが見える池です!

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?野生のフラミンゴを初めて見ました。動物園にいるような綺麗なピンク色ではありませんが感動しました。

?しかし、ここにも問題があり、悪臭の問題や、ビーチ同様何十年か後には海になってしまってフラミンゴが飛来できない土地になってしまうそうです。

?これらカリアリの観光地に関する重大な問題がありながら、住民が問題意識をもっていないことが一番の問題だという説明を受けました。

?当の本人たちが問題意識を持っていないというのはどこでもあることなんですね^^;

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現地調査のあとは、カリアリが抱える問題点として何があるかを話し合いました。

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?この時は、自分の考えを伝えるのと同時に英語の話せない院生の通訳もしていました。

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?問題が起こったのは話がゲーミングの方法になった時でした。

僕たちの班は、テーマを「ゲーミングを用いて防災に対する住民の意識喚起を行うこと」に決め、どんな種類のゲームを行うか決めようとしていました。

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僕はゲーミングシュミレーションなど聞いた事もなかったので、意見を言うこともできず、院生もまた言語の問題もあり、何もいうことができないでしました。

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すると、どうなったか。

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タイの留学生たちはタイ語で議論を進め出しました。

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なんといっていいのか分かりませんが、歯がゆさを感じたのをよく覚えています。

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確かに彼らにしたら「意見を言わないなら、いないのも同然」だったのかも知れません。

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なんだか悔しくて、その晩、恒例となっていたタイ留学生とバー巡りをしていた際に「ゲーミングについてレクチャーをしてくれ」と伝えました。

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その晩からゲーミングレクチャーがはじまり、昼間のグループワークの際も、全て英語で話してくれるようになり、僕もまた、分からないことがあれば、「教えて」と言えるようになっていきました。

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海外では、意思表示をしないと誰も構ってくれない。とにかく、意思表示の必要性を強く感じた瞬間でした。

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また、自分自身も精一杯で、理解できているか分からない上での通訳というのも、かなりのストレスだったように思います。

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それでも、タイ留学生のサポート、プレゼン発表前日には朝6時まで徹夜したりと、頑張った結果、それなりの発表をすることができたように思います。

?後にも先にも、一人で20分も英語でプレゼンしたのは初めての体験でした。

?チームに貢献できたかは分かりませんが、やれることはやったという達成感はかなりのものでした。

?終わって振り返ってみれば、なぜ涙が出たのか。

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学部生一人、不慣れな土地、聞いた事もなかった学問を英語で学ぶ、英語でのコミュニケーション、通訳等、全て自分で解決しなければいけない課題ばかり。

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自分の知らない内に、気を張り続けていたのだと思います。

それが、パオラ先生から表彰状を頂いた時、豊田さん保川さんに褒めてもらえた時に解けたのかと思います。

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当初は、豊田さん保川さんがいる班に入りたいと思っていましたが、

終わった後は、タイ留学生がたくさんいた班に入れて頂いて本当に良かったと思いました。

?当時の自分としては、ストレスの多い内容でしたが、その分、得ることも大きかったように思います。

?実際に、そこで学んだゲーミングシュミレーションを卒業論文の題材とし、

日曜市でゲーミングを実施することができました。

また、多くの国の人が「英語」を通してコミュニケーションがとれる「英語の力」を目の当たりにした経験は、来春より教壇にたつ自分が、生徒たちに伝えることのできる英語の魅力の一つとなりました。

?あのサマースクールは、イタリアでの一番の思い出であり、自分が成長できたと感じることができた瞬間でした。

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                                 人文学部4年 阿曽佑也

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